土用の丑、「うなぎ」料理の地域性。愛知より「ひつまぶし」作っている県は?

こんにちは、クックパッド「トレンド調査ラボ」です。

月間6000万人(2016年3月実績)が利用する日本最大のレシピサービス「クックパッド」に集まるデータから、土用の丑の日を前に、「うなぎ」料理の地域性に関する分析を行いました。

■ うなぎの太平洋ベルト
うなぎの検索は、毎年「土用の丑」の時期に集中しています。
地域別で見ると、鹿児島、愛知、宮崎、静岡といった水揚げ量が多い地域や、近畿地方において特に検索が多くなっています。

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【図1:うなぎの検索頻度の分布】

■「うなぎ」料理の地域性
一般的に、うなぎ料理の地域差というと「さばき方」と「焼き方」についての話になりますが、組み合されて検索される、メニューや材料をみるとそれ以外にも地域差が見られます。

福岡、佐賀に特徴的なのは「せいろ蒸し」です。
ドジョウ鍋(柳川鍋)で有名な柳川の郷土料理で、固めに炊いたごはんにタレをまぶしてせいろで蒸し、うなぎの蒲焼きをのせてさらに蒸す料理です。

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【図2:うなぎ×せいろ蒸し の検索頻度の分布】

近畿地方では「たまご」が特徴的です。
うなぎ丼にボリューム感を出したり、錦糸卵をひいてちらし寿司にしたりといったレシピが人気です。うなぎは関西の定番のネタのひとつですが、首都圏でも「うなぎ×たまご」の検索が多くなっています。これは、首都圏の家庭では江戸前寿司の定番ネタでもある穴子寿司の代わりとしてうなぎを使う場合があるというのが「うなぎ×たまご」の首都圏での検索を底上げしているのかもしれません。

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【図3:うなぎ×たまご の検索頻度の分布】

岐阜、三重、愛知、静岡といった東海地方では「肝」が特徴的に検索されています。投稿レシピをみると、肝焼き、肝煮が人気となっています。中でも、肝煮は静岡県で特徴的に検索をされています。

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【図4:うなぎ×肝 の検索頻度の分布】

愛知の郷土料理とも言える「ひつまぶし」は、家庭におけるうなぎの食べ方としては全国区になっていることがわかります。興味深いのは、発祥である愛知では「うなぎ×ひつまぶし」の検索が多くないということです。愛知県出身者に聞いたところによると「ひつまぶしは外食メニュー」とのことだったので、外食でひつまぶしを提供しているお店が少ない他の地域の方がより「ひつまぶし」を検索をしているということなのかもしれません。

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【図5:うなぎ×ひつまぶし の検索頻度の分布】

■ うなぎ「もどき」料理は内陸のもの
クックパッドではうなぎ以外の食材を使ってうなぎの蒲焼を再現する「もどき料理」も人気です。主に使われるのは、なすと竹輪。「なす」の組み合わせは群馬が1位、「竹輪」との組み合わせは長野が1位です。分布を見ると、うなぎの産地ではなく、内陸にある県の方がうなぎのもどき料理が盛んに食卓にあがっていると言えそうです。

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【図6:うなぎ×なす の検索頻度の分布】

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【図7:うなぎ×竹輪 の検索頻度の分布】

このように、クックパッドの検索データからは、インターネットなどのメディアを通じて郷土料理が地域を超えて作られるようになったり、郷土料理と思われてはいないが実はその地域に特徴的な料理といった、私たちの食卓の状況が垣間見ることができます。

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