間もなく訪れる「増税」と食卓の関係を分析



こんにちは、クックパッド「トレンド調査ラボ」です。

レシピ数312万品以上(*1)、月間利用者数 約5,500万人(*2)が利用する料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」には、日々、大量の検索・アクセスログデータが蓄積されています。

トレンド調査ラボでは、こうした検索データを分析できる「たべみる」(*3)というサービスを提供しています。

メニューや材料だけではなく、食材・地域・季節・食シーン(”誕生日”や”運動会”など)といった様々な切り口の検索状況もわかるため、生活者の真のニーズが可視化できる仕組みです。

今回は「たべみる」を利用して、「増税」について分析を行いました。

■消費税が10%になるもの・ならないもの

 2019年10月1日から始まる消費税10%への増税。生活に直接影響のある増税ですが皆さんは高額の買い物の検討やカード決済・電子マネー決済の準備などしていますか?今回は2014年4月に5%から8%へ増税した際の検索傾向の変化を見ながら食卓と「増税」の関係を分析していきます。

 今回の増税では「幅広い消費者が消費・利活用しているものに係る消費税負担を軽減する」いう目的で軽減税率が導入されます。まずはどんな品目が軽減税率の対象なのか見ていきます。

軽減税率・標準税率の対象品目例

増税前の買いだめについて予測

 前回増税時の前月(2014年3月)の購買量前年比ランキング(*4)によると、増税前週には洗剤や歯ブラシ、ラップなど長期間のストックが可能な生活雑貨の買いだめが多く行われました。また、生活雑貨に次いで買いだめが行われたのは食品です。醤油、ミネラルウォーター、インスタントコーヒー、ビール、砂糖、焼酎、レギュラーコーヒー、ケチャップが前年同週と比べて売上が伸びています。

 一方で、今回の増税対象品目のなかで食卓と関係のある品目は料理酒、みりん、ビールなどの酒類のみとなっているため、増税による買いだめは食卓全体というよりも一部への影響にとどまりそうです。

■増税後は外食を控え、家での食事が増える!?

 前回増税時(2014年4月)のクックパッドでの検索傾向を分析します。まずは検索頻度の変化です。各年の年間平均検索頻度を100とした場合、4月の検索量を比較すると、2014年112.1%、2016年100.3%、2018年107.3%となります。増税のあった2014年は検索頻度が例年に比べ高くなっています。これは節約の意識から、外食を控えて家で食事をする内食の傾向が高まったためだと考えられます。

 今回の増税は10月で、一般的に秋になり気候が過ごしやすくなり、料理意欲が高まる時期とも重なるため、より内食傾向が高まることが予想されます。

■大量調理で節約

  続いて検索キーワードのランキングを見ていきましょう。以下の表はクックパッドでのキーワード別の検索頻度を、前年4月時と比較したランキングです。

検索頻度の前年同期比ランキング(2014年4月)

 1位は桁違いの前年同期比で「大量消費」が検索されています。このキーワードは2013年6月頃に立ち上がり始めた新しい価値観の言葉で、特定の1種の食材を沢山使うメニューを探している時に「大根×大量消費」などのように組み合わせて使います。浸透し始めた言葉ということもあり検索頻度が高くなっています。(詳しくはこの後分析します)また15位には「冷凍うどん」がランクインしており、こちらは買いだめの食材とも考えられます。

 「大量消費」を深く理解するために、ワードクラウドという手法で分析をしていきます。これは2014年4月に「消費・大量消費」でヒットしたレシピのうち、閲覧数TOP1000のレシピに含まれるワードを分析したものです。同時出現率の高いレベルに応じた大きさで図示するものです。

「消費・大量消費」でヒットする 閲覧TOP1000レシピに含まれるキーワード(2014年4月)

「卵白(卵)」「白菜」「大根」「キャベツ」など、野菜食材の出現頻度が高いことが分かります。これらの野菜は1/4などカットされているものよりも、丸々1個で購入する方がお得で節約になりますが、一方で使いきれずに在庫として冷蔵庫に残ってしまいがちな野菜です。そのため残ってしまった分を一気に使い切れるレシピを探すために「大量消費」という言葉と組み合わせて検索されているようです。増税前の食料品の買いだめは鮮度を考えると限界があります。そこで節約方法の一種としてカットされている単価の高い野菜ではなく、丸々1個で野菜を購入し、家では賢く「大量消費」のレシピを参考に料理をするというのが前回の増税時の食卓の景色だったと考えられます。

 今回の増税では、食料品自体は軽減税率により8%に据え置きになりますが、その他商品の増税で家計が圧迫され、外食を控えて家での食事(内食)が増えることが予想されます。そこで、増える調理機会の負担を少しでも軽減するために「作り置き」や「常備菜」で一度に沢山作り、「時短」で1度の調理時間も短くする賢い簡便化傾向が強くなるのではないかと予想されます。

 このように「今日何作ろう?」という日々の料理の悩みを解決するためにご利用いただいているクックパッドには膨大なデータが集まっています。そのデータを分析することができる「たべみる」からは生活者の真の姿を知ることができます。

 また、法人向けの「たべみる」だけでなく、個人でもお持ちのスマートフォンで手軽に見られるサービス「たべみるニュース」もご提供しています。

 話題づくり、メニュー開発、売場作りのヒントなどにご活用いただけましたら幸いです。

たべみるニュースとは
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クックパッドトレンド調査ラボでは、今後もクックパッドに集まるデータを、分析・活用することで、料理や食文化の面白さをお伝えしていきます。
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明日の食ニーズがわかる法人向けデータ分析ツール「たべみる

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*1 レシピ数312万品以上(2019年6月中旬現在)


*2 月間利用者数 約5,500万人(2019年3月末)

*3 料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」の検索・アクセスログデータを活用した、明日の食が見えるビッグデータサービスです。食材・地域・季節・食シーン(”誕生日”や”運動会”など)といった様々な切り口で分析を行うことができ、食品製造業・流通業・小売業の企業さまの多くにご活用いただいています。

*4インテージ 生活者レポート「知るGallery」より引用しています。 https://www.intage.co.jp/gallery/zouzei2014/



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